まあ、与太話なのですが。
ギャラリーには可動壁というのがある時があって、ガラガラ引いてきて間仕切りにするわけですが、固定された壁ではないので、釘を打ち付ける時には反対側に軽く手を添えて支えてあげます。先日この作業で壁を支えていて、この「何かを支えていて両手が塞がっている」状態は面白いな、と思ったわけです。
いきなりまったくの余談を差し挟めば、こうして何人も並んで壁を支えているのは、映画『逆襲のシャア』で落ちてくる隕石だか何だかを支えている状態にも似ていますね。頑張れば隕石止められる!みたいな。隕石じゃなかったでしたっけ。忘れました。
それはともかく、この両手の塞がった状態はエッチっぽいです。
無防備でやらしくないですか? やらしいですよね?
でも同時に、コミカルでもある。箪笥が倒れてきそうなのを「うわあー!」とか言って支えている図は、傍から見れば可笑しいです(本人は必死でしょうが)。いやらしいことと可笑しいことは似ています。笑いとエロは紙一重。
両手が塞がるといえば、最近、デイリーポータルで「森の中で両手にソフトクリームを持っていると不安になる」という企画がありました(両手にソフトクリームを持って森に入ると不安になる :: デイリーポータルZ)。とても良い目の付け所です。両手が塞がることの寄る辺なさ。良いですね。
手が塞がるのがエッチっぽくなるなら、両手にソフトクリームを持たされてヤラれるパターンというのはあり得そうです。「ちゃんと持ってろッ」とか言われてね。髪引っ張られたりなんかしちゃってね。ってやかましいわ!
もう、ヤッてる最中から溶けてきちゃって、手、ベタベタですよ。ベタベタしてるとその辺に手を付けません。脱ぎ散らかしたお気に入りのワンピなんかにうっかり触ったら最悪です。これもエロいですね。でも可笑しい。
大体、ソフトクリームなんかそれ自体ちょっとエロいじゃないですか。わたしの心が汚れているだけですかね。いや、割と記号的にベタなエロ要素と被せられるでしょ。そのままではもう陳腐でエロくないのですが、もう一捻りして両手にソフトクリーム持たせれば、ちょっと斬新ですよ。斬新だとエロいけど笑えます。ちょっと物悲しい。
最後はスタッフが美味しく頂くわけですよ。終わった頃にはほぼコーンだけでしょうけどね。コーンの内側にドロドロの白いのがちょっと残っててね。一人は寝転がって、一人はベッドに腰かけて食べるわけです。シャクシャク音させてね。これもね、無理に深読みするとしょうもない陳腐なメタファーが色々転がっていそうで、その全体がなんとも悲哀に満ちていますね。
特にオチはないのですが、3/11から3/17まで新宿Place Mで個展やっているので見に来てください。わたしがエロいポーズで支えた壁も屹立しています。