身近な人に身体を捻る動作をさせると、右から左に捻ると右の肩が上がる。左から右に捻ると左の肩が上がる。どうしてかといえば、腹が回っていないからで、股関節が動いていないから腹が回らない。結果、ウェストで回ろうとするから身体が引っかかり、無理に回ろうとすれば片方の肩が上がることになる。もちろん、膝ごとくるんと回ってしまってもそれはそれで捻れていないので意味がない。
 こんなことは基本の基本、野球でもラケット競技でもゴルフでも初級のうちに身に着けておくべきことだけれど、基本こそが一番難しいというのもまた真理。
 実際、わたしも右から左に回る時に腹が十分に回し切れていないことに今頃気がついた。
 右で打つなり押すなりする形になった時に内側を差されることが多く、脇が空いているのか、といろいろ試していたら、要するに腹の回りが不十分だった。インサイドを取られる取られないなどというのは些事で、身体で動いていれば差されたところで差し手ごと潰せる。つまり内を取られたのではなく外を取った状態である。
 しかし身体がついていっていないで脇が空いたところを差されれば簡単にバランスを崩される。そういう当たり前のことに意外となかなか気が付かない。教えることで教えられる。ありがとうございます。
 こういうのは癖のものなのか、骨盤の歪みがどうたらといったことなのか、一度気づいてもすぐ忘れてなかなか抜けないものだけれど、忘れないようにメモしておきます。
 臀部の緊張感と足裏との連動、肩甲骨間と胸骨の意識、睥睨する目、足の寄せ、そして腹の向き、体幹のピストン運動。

よしこ画伯

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