ロルフィング体験談(セッション8-10)

 ロルフィング体験談三回目、最終回。以前の体験談はこちら。

ロルフィング体験談(セッション1-5)
ロルフィング体験談(セッション6-7)

8回目

 今回ははじめ仰向けでふくらはぎから腰のあたり、それからうつ伏せ、また仰向け、それから座った状態、立った状態、と色々あり、施術時間・内容も長かったような気がする。なかなかゴージャスで気持ちよかった。
 お腹のあたりや鼠径部に近いところの筋をグリグリされて、これが痛気持ちいいというかくすぐったいというか、こそばいのが苦手な人にはつらいところもあった。
 身体のまとまりはなかなか良く、アバラが最後の方までちゃんと動かすことが意識できるようになってきた感じがする。
 前回ので首のかなり上の方の関節が意識しやすくなったけれど、肋を限界まで動かすのもなかなか意識しずらく、かつ重要だと思う。

9回目

 ほぼすべて仰向けでの施術で、最後に少しだけ座った状態と立った状態がある。
 脚と体幹のつながり、お腹から鼠径部にかけて、それから仰向けで腕を横に伸ばした状態で腕から腕の付け根付近、首周りなど、体幹と四肢のつながりが中心になっているよう。
 最近稽古の時に後頭部やおでこの感覚を意識しているけれど、ロルフィングでも歩く時に背後の感覚を強調する。この辺は前よりわかってきた。
 ここ数回で肋骨最上部の脇の下、側頭部から首の一番上の関節付近などの動きが良くなった。首は前から十分に解放されていない感じがしたし、脇の下は極めて重要な部位なので、全体の統合が良くなったように感じる。
 施術と関係あるかはわからないけれど、翌日の稽古の時に、ついでに立木を寸止めで色々蹴ってみると、蹴りが大分楽だ。上段が一段階伸びた感じがする。自分の身長+10cmくらいまでの顔面ならスッと蹴れるようにしておきたい。
 またここ半年くらい、エクササイズ的に後ろ回しをちょこちょこ練習しているのだけれど、以前はスムーズな時とそうでない時で何が違うのかよくわからなかったのが、核になる身体操作を飲み込めてきた感じがする。実際には蹴らないでも、中の動きができていれば最後に蹴りだすのは簡単になる。後ろ回し自体は組手でそうそう使うものでもないけれど、エクササイズとしてはとても良いように感じている。

 どうでもいいことだけど、例えば上段を楽に蹴るためには、いわゆる柔軟性というのは必須の要素ではないように思う。ある程度柔らかいにこしたことはないし、普通の人より固いようでは困るけれど、わたし自身、180度開脚はしない。そっち方向より、普通の股割りでおへそがべったり付くとか、まさに「股を割る」という感覚ができていることの方が重要だろう。
 「股を割る」という骨盤まわりの操作がわかっていれば、180度開かなくても、あるいはおへそや胸がきっちり付く程度の柔軟性がなくても、人の顔面程度は楽に蹴れる。要は中丹田あたりから下が全部脚のような感覚で、体幹と一体になった脚をスッと動かせるか、ということにかかっている。それさえできていれば蹴ること自体は難しくないし、逆にその辺がないと、ミットは蹴れても人体は蹴れない。実際に人間を相手にすると、当然ながら相手はよけるし打ってくるので、そう簡単に全力で蹴り込めるものではない。そんなことより、身体の中に遊びがなく、意識と身体が一致して隙間なくパッと蹴れることの方が大事だと思う。実際に自分と同格または自分以上の人にちゃんと蹴り込める人は、この辺ができている。パッと蹴れるとフルパワーでなくても体格で劣っていても、相手の意識の隙間みたいのところに入れることがある。そうなると、意外と大きい人にも効かせることができる。それが常にできるくらいなら苦労はないし、偉そうなことは言えないのだけれど。

10回目

 いよいよ最終回。
 最初はうつぶせから、次いで仰向け、最後に少し座って、立っての施術。
 割とオーソドックスで、「まとめ」という感じの内容だった。最初の数回だけ施術翌日に軽い痛みというか違和感のようなものがあり、その後はなかったのだけれど、この回の翌朝は少し背中に違和感があった。施術自体は気持ちが良いし、筋というか、正に筋膜にアプローチしているのだと思う。
 この少し前にちょっと首を痛めたこともあり、背中が少し固い、と言われた。翌朝の違和感はそちらのせいかもしれない。
 全体として、どれかの施術の後に劇的に変わる、というようなことはなかった。ロルフィングのサイトなどを見ているとそういう記述も見られるけれど、そんな魔法のようなことは滅多にないかと思う。
 ただ、細かいところで蹴りが少し伸びるようになったとか、肋骨の一番上の方、それから首の関節の一番上が、以前より動きを感じられるようになった。こういうのは実に小さな違いだけれど、実際にやってる人間にとっては大きな違いだ。
 これ一つで何かがガラリと変わるということはないけれど、普段の稽古・練習と合わせて色々発見を得られる契機にはなると思う。
 これからもたまにメンテナンス的に受けにこようかな、と思っている。

よしこ画伯

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よしこ画伯

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