例によって恥ずかしい進撃の巨人アホ考察です。
進撃の巨人の壁は、実は「もともと用意された」とのことで、人類の移住以前からあったようです。
だとしたら、
①一定の人類を守るために、巨人の発生後に「用意された」
②何らかの目的のために、巨人の発生より前に「用意された」
の二通りが考えられるように思います。
一般的には①のイメージのようですが、そもそも壁は人類を守るためのものなのでしょうか。その辺がストーリーでひっくり返されるように思います。少なくとも、「壁の外には巨人がいて、危ないから壁を作りました」という、そのままの目的が正解ではないでしょう。
ただ、壁が巨人からできていること、巨人が元人間であることは確定な訳で、それだけの数の人間を犠牲にして築く以上、相当大きな目的がないといけません。
また、壁教の雰囲気からいって、真実を知っている者たちにはなにか罪責感のようなものがあるような印象を受けます。物語の展開から言っても、壁内の人々にはなにか「負い目」のようなものがある、実は壁内の人間の方が「悪者」な要素があるのでしょう。
①壁は壁内人類を守るためのものだが、そのために多くの人間を「人柱」にしたことに対する罪責感
②壁は実は壁内人類のためのものではなく、別の人々のためのものだったが、壁内人類が奪った
③壁はそもそも、まったく異なる目的のためのものだった
といった可能性が思いつきます。
①が順当なところでしょうが、③というのも魅力的に思えます。
人間を守るためでないとしたら、どのような目的が考えられるでしょうか。
①壁内の人類は「飼われている」。例えば、巨人化して利用するために「養殖」されている
②壁内エリアには何らかの特別な力があり、例えばかつてはそこでは巨人が平和的に暮らしていけていた
③壁は外から中を守るのではなく、中から外を守っている、あるいは何かを封じ込めている
色々な可能性があるでしょうが、ふと思ったのは「座標」の力のことです。
「座標」が何なのかもはっきり分からないのですが、現時点では「巨人を操る」能力に関係することは確かでしょう。
もし「巨人を操る(巨人に命令する)」ことが可能だとしたら、巨人(無知性巨人)の大勢いる環境下では、その者は最強です。逆に、巨人のいない環境下にあれば、普通の人間と変わりありません。
ということは、「巨人を操る」という危険な能力を持った人間を、巨人から切り離しておく、ということには、一定の利得があるわけです。
とはいえ、それだけのために壁が気づかれたというのもちょっと無理がある気がしますが・・。
話が飛ぶようですが、壁内にはなにか「時限爆弾」的なものがあるように感じます。
ユミルが「もうすぐ壁内が地獄になる」というようなことを言っていましたが、時を経て「そろそろ何かが起こる」のではないのでしょうか。
①アルミンが冗談で言ったように、壁の巨人が動き出す(壁が崩壊する)
②別の何かが壁内で「眠って」おり、それが「目覚める」
アニメ最終回の「現在公開可能な情報」によると、壁のそばについては地底にも巨人らしきものが埋まっているようなので、それが動き出す、という可能性もあります。
壁内の何か(壁の巨人以外の何か)が「目覚める」ということでは、獣の巨人のことを思い出します。
そもそも獣の巨人はどこから来たのでしょうか。
立体機動を知らなかったり、ということを考えると、壁内事情に詳しくないわけですから、壁の外から来た、というのが一般的な見方でしょう。ただ、獣の巨人が壁を登って外に行く描写はありますが、逆に入ってきた描写はありません。あれだけの巨体がもし巨人の状態で壁を登って入ってきたのなら、目撃者くらいあっても良さそうなものです。また、人間の状態で入ってきたのだとしたら、立体機動もないのに、どうやって壁を登ったのでしょう。飛行技術などを持っている可能性もありますが。
一方で、獣の巨人は壁内から来た、という可能性もあります。
壁内といっても、普通に暮らしている人間ならあのような振る舞いはしないでしょう。つまり、壁内のどこかで長い間「眠って」いた、という可能性です。
それが人間の状態でか巨人の状態でかは分かりませんが、「さる」は壁内のどこかで百年くらい眠っていて、それがそろそろ目覚めた、ということかもしれません。そしてもうすぐ、「さる」に続く巨人たちが続々と目覚める、というのかもしれません。
進撃の巨人(13) (講談社コミックス) 諫山 創 講談社 2014-04-09 |