シグルイ 1 (チャンピオンREDコミックス)
山口 貴由 秋田書店 2004-01-22
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おすすめ度:☆☆☆☆
気持ち悪いけど面白い。いや、気持ち悪いのは、コンセプト的に織り込み済みなので、これで成功なのだと思う。最後までちゃんと引っ張られて読めた。
絵が気持ち悪い、という人はかなりいるだろうし、その気持ちはよく分るのだけれど、頑張って読んでみて欲しい。バキの絵が大丈夫なら大丈夫。
隻腕の剣士と、盲目で片足を引きずった剣士が真剣試合をする、という場面から始まり、そこに至る流れが時間を逆行して語られ、ラストで最初の場面に追いつくのだけれど、原作ありだし、連載開始時からしっかり構想があったということだろう。
終盤になって、あまり必要と思えないキャラが登場するのがちょっと余計だけれど、基本的にはかなり読ませる。常識的に考えて、目の見えない剣士があんなに強いわけがないのだけれど、そんなことはどうでもいい。
ただ、最後の一戦でなぜ剣を振らせることができたのか、あそこまで引っ張った割に納得がいかないものはある。いやまぁ、一応の理屈はついているのだけれど、終幕なのだからもっと盛り上げて欲しかった。
余計なキャラを削って、技術っぽい屁理屈が多かったら、完璧にツボだった。